私たちは徹底的に手をかけ、自然の力が育む本来の米作りにこだわり続けます。
有機JAS規格に準じた土壌改良により、多くの生き物や虫たちが戻り本来の姿を取り戻した私たちの水田。
豊かによみがえった水田での有機米栽培はもちろん、さまざまな種類の栽培米の生産においても、極力農薬に頼らない米作りを徹底しています。
また「干し柿」などの農家伝承の味わいも、むかしながらの添加物に頼らない自然の手作りを徹底しています。
農薬や添加物に頼らない自然のままのもの作りは、大変な労力と時間がかかり、どうしても生産量が限られてきます。
それでも労を惜しむことなくしっかり手をかけ、健康を害する恐れのない本物のおいしさを追求し続けたい。
ちっちゃい農家だからこそ、量よりも徹底した質の高さを追求したい。
それが私たちの徹底したこだわりです。
現在では、環境が企業経営の重要課題となり、再生・循環型社会に向けて各企業が様々な取り組みを始めています。
一方、日本の農業は弥生時代の昔より先人たちが様々な工夫を凝らし、日本独自の再生・循環型の形態を作り上げてきました。
今日の日本農業は、面積あたりの生産量をどれだけ上げられるかが農業経営のポイントとされ、機械化や合理化が進み、かつての生産方式がすっかり変わってしまいました。
化学肥料で土の力を奪い、水質を汚染する除草剤や殺虫剤などで周辺の生態系を変える農業は、環境保全どころか自然を破壊しているかのように思えてなりません。
このような状況にあって、農業もかつてのように再生・循環型のしくみに進んでいく道を率先して示して行かなければならないと思います。
環境に負荷を与える農業から、環境保全に配慮した農業に切り替えていくための一つの答えとして有機農業があります。
私たちも有機農業のように、率先して環境に負荷を与える原因となっている化学肥料や農薬をできるだけ使わず、10年後、100年後へと繋げて行きたい。
そして、社会の変化があっても人と自然との関わりは豊かであり、今ある農地を大切に使い、安全かつ安心して食べられる農作物を作って行ける農業を目指したい。
それが私たちの農業への思いであり、こだわりに他なりません。
有機米栽培に向けてまずは目指した、国が定めた有機JAS認証の取得。
認証取得には、3年以上化学肥料・農薬を一切使用しない農作が必要とされています。
夫婦力を合わせ、この規定に則った水田の土壌改良を進め、ようやく取得に至りました。
晴れて認証を受けた時には、ようやく本来目指したかった米農家が始まったなと夫婦共々感慨深いものがありました。
そして家内を有機米格付責任者に配し、毎年、認証検査官を迎えての厳しい審査を受け、更新しています。
土壌改良により、田んぼにはすっかり消えてしまっていたさまざまな生き物や多くの虫たちも戻り、私の子供の頃の記憶にある本来の姿を取り戻してきています。
育ち行く稲に舞うたくさんのホタルを見るにつけ、自然の力の偉大さを感じると同時に、農薬の恐ろしさを改めて感じます。
農薬は稲の成長を阻害するものを排除し、生産性を飛躍的に高めることを可能にした反面、それと引き換えに失ってしまったものの大きさや大切さ。
本当に体にいいものは自然の力でしか産み出すことはできない、そんな当たり前のことを強く感じています。
本当に安全でおいしいお米を育てるにはいくつかの要素がありますが、私たちはその中でも特に土にこだわっています。
稲が育つ3大要素として「窒素」「リン酸」「カリ」があります。
本来それらは微生物と一緒に自然界に存在しているものであり、そしてその微生物がさらに土を豊かにして行きます。
化学肥料に即効性はありますが、肝心のその微生物が死んでしまい、土本来が持つ力を奪い去ってしまいます。
そんな土で育てた米がおいしいはずがありません。
有機肥料(天然の物)を使い自然界に存在する微生物で豊かな土を作ること、私たちはそこにこだわっています。
私たちは「有機栽培米」だけではなく、「特別栽培米(農薬の使用を制限した栽倍米)」「慣行米(一般的な手法の栽培米)」も育てています。
本心から言えば全て「有機栽培米」にしたい所ですが、雑草の駆除など他の栽培方法に比べ数十倍の手間がかかり、作付面積を限定しないと対応できないという厳しい現実があります。
やはり自然の米作りは大変です。
それでも、農薬の類の使用は極力避け、さまざまな工夫により、より安全でよりおいしいお米作りを徹底して目指しています。
私たちは常に稲の様子を見ながら大切に育てています。
実り行く稲たちが今どんな状態にあるのかはもちろん、何を求めているのか、そして何を与えてはいけないのか。
私たちは常にそこに気を配ります。
そして稲が育っている頃、夜は山の方から、日中は木場潟の方から、おいしいお米作りには非常にいい少し涼しい風が吹きます。
そんな中で育む稲たちは我が子のようでもあり、時にはいたわり、時には厳しく、限りない愛情を持って育てています。
やがて稲たちが実を付け、喜びひとしおの収穫の時期が訪れます。
しかし、残念ながら全てのお米たちが思い通りに育ってくれているわけではありません。
お米は、収穫後さまざまな工程を経て出荷に至りますが、不出来なお米は省く必要があります。
いくつかの選別工程がある中で、私たちは特に色彩選別を徹底しています。
一つ一つのお米を色彩選別機にかけ、黒い米(カメムシなどに食べられた米)・残っているもみ・発育不十分な青米等をはじき出す工程ですが、その機械の調整が非常に大切で、さまざまな経験的なノウハウが必要になってきます。
私たちは労を惜しまず収穫田ごとにその調整を行い、またその他の工程においても個々に対応することで、行き届いた品質管理を徹底しています。
「有機JASマーク」は、太陽と雲と植物をイメージしたマークです。
農薬や化学肥料などの化学物質に頼らない自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料及び畜産物に付けられます。
有機食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが「有機JASマーク」を貼ることができます。
この「有機JASマーク」がない農産物と農産物加工食品に「有機」「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されています。
私たちは 2010年 7月 3日 に有機JAS登録認証を取得し、毎年更新しています。
お米にはたくさんの種類がありますが、それぞれに基準が定められています。
紛らわしい名称や、使用禁止になっている名称もあります。
● 有機米
一定の圃場(ほじょう:作物を栽培する田畑)で3年以上農薬や化学肥料を使用せず、たい肥などによる土づくりを行った圃場において収穫されたお米のこと。
● 無農薬米【農林水産省ガイドラインにて使用禁止】
農薬は一切使用しないで栽培したお米のこと。
無農薬の表示は誤解を与えたり定義が曖昧などの理由から、農林水産省のガイドラインより表示禁止事項とされています。
但し、罰則がないため、この表示は今でも多く使われているようです。
● 特別栽培米
その農産物が生産された地域の慣行レベル(各地域の慣行的に行われる節減対象農薬及び化学肥料の使用状況)に比べ、節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量の50%以下で栽培されたお米のこと。
● 慣行米
一般に行われている栽培方法によって栽培されたお米のこと。
地域によって化学肥料、化学合成農薬の使用基準が決められています。
石川県では、化学肥料使用量(栽培過程で施用された肥料のうち化学肥料に由来する窒素成分量の総和)10a あたり 8kg、 化学合成農薬使用回数(栽培過程で使用された農薬のうち化学合成農薬の有効成分の成分数・回数の総和)22回までと定められています。
令和6年度産 農家ふじた 特別栽培米 こしひかり | |
農林水産省新ガイドラインによる表示 節減対象農薬 化学肥料[窒素成分] |
特別栽培米[コシヒカリ] 当社比 8.1 割減 当社比 10 割減 |
栽培責任者 住所 連絡先 |
藤田 哲文 石川県小松市木場町ロ77 TEL 0761-48-2985 |
確認責任者 住所 連絡先 |
藤田 晶美 石川県小松市木場町ロ77 TEL 0761-48-5001[農家ふじた] |
精米確認者 住所 連絡先 |
藤田 哲文 石川県小松市木場町ロ77 TEL 0761-48-5001[農家ふじた] |
節減対象農薬の使用状況 イマゾスルフロン オキサジクロメホン ピラクロニル ブロモブチド 合計 |
1回[本田除草] 1回[本田除草] 1回[本田除草] 1回[本田除草] 4回(※石川県慣行レベル 22回) |
化学肥料の使用状況 | 使用無し(※石川県慣行レベル 8kg/10a) |
令和6年度産 農家ふじた 特別栽培米 こしひかり |
農林水産省新ガイドライン表示 特別栽培米[コシヒカリ] 節減対象農薬 当社比 8.1割減 化学肥料|窒素成分 当社比 10割減 |
栽培責任者 藤田 哲文 住所 石川県小松市木場町ロ77 連絡先 TEL 0761-48-2985 |
確認責任者 藤田 晶美 住所 石川県小松市木場町ロ77 連絡先 TEL 0761-48-5001 [農家ふじた] |
精米確認者 藤田 哲文 住所 石川県小松市木場町ロ77 連絡先 TEL 0761-48-5001 [農家ふじた] |
節減対象農薬の使用状況 イマゾスルフロン 1回 本田除草 オキサジクロメホン 1回 本田除草 ピラクロニル 1回 本田除草 ブロモブチド 1回 本田除草 合計 4回 ※石川県慣行レベル 22回 |
化学肥料の使用状況 使用無し ※石川県慣行レベル 8kg/10a |
地元の 第5回「環境王国こまつ」米食味コンクール 有機栽培部門 において「銅賞」を頂きました。
思ってもなかった受賞で、夫婦共々喜びを分かち合いました。
これを励みに、さらに安全でおいしいお米作りに邁進して行きたいと思っています。
農家に代々伝わる、さまざまな保存食。
そのどれもが手のかかる手作りですが、主人が受け継いだ作り方、私が実家から受け継いだ作り方を組み合わせ、添加物を一切使わず「たくあん」「糠漬け」「干しいも」「干し柿」などの保存食をしっかり手をかけて手作りしています。
機械に頼らない手作りは大変な労力と時間を要するため、作ることができる数量に限界はありますが、私たちは伝承の手法と手作りにとことんこだわり丁寧に仕上げています。
苦労した分、お客様から好評いただいた際は本当に嬉しい限りで、すべてが報われたような思いがしています。
私は昔から料理が好きで、むかしながらの農家の味わいのものもよく作りますが、趣味で手作りのジャムも作ってきました。
元々は自分が楽しむためでしたが、周囲の評判がよかったのと主人の後押しもあって本格的に販売を始めました。
手作りジャムは本当に大変で気が遠くなってしまうこともありますが、大量生産のものとは異なり、果実本来の味わいが濃縮されて本当においしく仕上がります。
添加物を一切使わず、また糖分を控え素材本来のおいしさが味わえるようさまざまに工夫し、とことん手をかけた手作り、私たちはそこにこだわっています。
私たちはさまざまな手作りの味わいを販売していますが、やはり大切なのは食材の品質。
安全でおいしい自家栽培のものを使用していますが、ジャムの果物などは他の農家さんから仕入れているものも多くあります。
もちろん、農薬などを殆ど使用していない信頼できる地元の農家さんからの仕入れを徹底していますが、それが難しい場合でも必ず信頼できる国産のものを使っています。
多少値が張るものもあり価格に跳ね返ってしまいますが、自然が育んだ安全でしっかりしたものを使用すること、私たちはそれを徹底しています。
私たち夫婦は二人とも食べることが大好きで、和・洋問わず、おいしい店があると聞くと食べに行きます。
そんな私たちは、自分たちの作る農家の保存食や手作りジャムも必ず自分たちで何度も試食を重ね、本当においしいと納得したものだけを商品化しています。
中には何度も作り直してようやく商品化に至ったもの、残念ながら商品化を断念したものもあります。
自分たちが本当においしいと思えるものだけをお客様にお届けする、それが絶対に譲れない私たちのこだわりです。
昔から梅干しは土用に干すと言い伝えられています。
夏の土用(7月下旬~8月上旬)は日差しも強く、その期間の天日干しにより柔らかくなり風味も増し保存性も増すと言われています。
私たちはその伝統にこだわり、その土用に三日間天日干ししていますが、日を追うごとに梅干しの色合いが変化して行き美しい紅色に仕上がって行く様子を目の当りにすると、何とも言えない喜びを感じます。
土用天日干しの最終日三日目は、亡き義父がやっていたように夜露に逢わせるように翌朝まで外干ししてから漬け壺に戻し、更に三~四ヶ月寝かせて仕上げます。
何度も漬け壺から出し入れする作業は手間も時間もかかり大変ですが、むかしながらの作り方を徹底的に踏襲し、とことん丁寧に美味しく仕込んでいます。
市販されているジャムでは一般的に使用されている添加物、ペクチン。
ペクチンは増粘安定剤(増粘多糖類)として、ジャムのとろみを出すために使用されています。
ペクチンを使用すると短い煮込み時間でとろみが出せ、少量の材料でたくさんのジャムを作ることができますが、添加物であり、また特有の味もするため、私たちは一切使用していません。
天然の増粘安定剤であるレモンを使用し、熱伝導率の高い銅鍋でしっかりとろみが出るまで十分に時間をかけて煮込みます。
長時間煮込むことにより仕上がるジャムの量は半分以下どころか1/3に減ってしまいますが、レモンの酸味が味を締める効果もあり、更に保存効果を高めると言われる砂糖の量も徹底的に減らし、素材自体が持つ甘味や味わいを損なわない本来の美味しさがギュッと詰まったジャムに仕上げています。
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